▼ コラム
「レーザー溶接機」と「パルスアーク溶接機」の違い
精密溶接では、レーザー溶接機が無くてはならない機材になっています。精密溶接加工に使われる機械で代表的なのは、「レーザー溶接機」と「パルスアーク溶接機」です。
導入の際に一番考えられるのは、設備費です。
レーザー溶接機は、数百万円するので、簡単に導入することが出来ません。その際に、予算の問題で「パルスアーク溶接機」にしよう!と考えられた方も多いと思います。一般的に言われるのが、レーザー溶接機は高額だから「パルスアーク溶接機」で我慢しよう。という言葉です。
レーザー溶接機は、数十年前より開発され確立した溶接機材になっているとともに、使用しているユーザーも多いです。
「パルスアーク溶接機」は数年前より開発された、新しい溶接機材です。2~3年前では、良い機械とは言えませんでした。その時に
購入された方は、「パルスアーク溶接機は使えないよ!」と、言っていたと思います。その後数年で性能は倍以上になり、微細な溶接も
可能になりました。
簡単に説明すると、レーザー溶接機とパルスアーク溶接機は、用途と使用方法で別の機械という認識でいてほしいのです。
実際、大きな工場では、レーザー溶接機数台とパルスアーク溶接機を数台、設備しています。
丸カン0.4φ以上では「パルスアーク溶接機」で溶接し、0.2以下の丸カンは、レーザー溶接機で溶接しています。
レーザー溶接機では、丸カンでは数回打つ必要がありますが、パルスアーク溶接機は、1回で綺麗に溶接機できます。
逆に、レーザーは非接触なので、届きづらい箇所の溶接にはレーザー溶接しかできません。
丸カンは、綺麗に閉じてからではないと溶接できません。しかし、「パルスアーク溶接機」では、慣れると丸カンの閉じ部の隙間が空いてい
ても溶接が出来てしまいます。 仮着機能も付いているので、仮着機としても使用できます。
今までの話では、「パルスアーク溶接機」がお勧めだよ。という文に感じてしまいますが、「パルスアーク溶接機」が良いという話ではあり
ません。シーフォースでは、レーザー溶接機もパルスアーク溶接機も同じ台数の販売数です。両機種に良い特徴があり、世界では
レーザー溶接機と「パルスアーク溶接機」を使い分けているという事を伝えたいのです。
シーフォースのショールームでは、レーザー溶接機とパルスアーク溶接機の実機をご覧いただきながら、違いを実演致します。
私、斎藤が担当させて頂きますので、是非一度ご来社下さい。

溶接リーダー 斎藤
レーザー溶接機とパルスアーク溶接機の違い
レーザー溶接 | パルスアーク溶接機 | |
溶接方法 | 非接触 | 接触 |
価格 | 高額 | 安価 |
盛り溶接 | 簡単 | 少し難しい |
巣埋め | 簡単 | 少し難しい |
溶接可能金属 | 貴金属全般 | 貴金属全般 |
大物溶接の難易度 | 時間がかかる | 早い |
微細溶接の難易度 | 簡単 | 多少の技術が必要 |
仮着機能 | 搭載していない | 可能 |
丸カン等の溶接 | 数回の溶接が必要 | 1回の溶接で可能 |
爪の修正等 | 簡単 | 多少の技術が必要 |